令和元年度 夏休み科学部活動日誌【その6】
- 2019/08/09 11:27
自由研究も佳境に入ってきました。今日紹介するのは,風車とミョウバンの単結晶の話です。
風車(ふうしゃ…かざぐるまじゃないよ!!)を研究している一人の生徒は,この部活に入って3年間ずっと同じことを続けています。使う素材は全く変えずに形だけ変えていって,今年も面白い作品ができました。縦向きに設置して,比較的弱い風でも開店する技術は,小型の風力発電に使われているものです。市街地で「何かくるくる回っているものがあるなぁ」と思ったら,たいてい風力発電をしています。どうしても風力発電というと大型のものを創造してしまいますが,身近に扱うのであれば小型でビル風を利用するのもアリだと思います。
ミョウバンの再結晶については,2年前にも挑戦しました。その時は,凧糸を凝結核にして大きくしていきましたが,いくつもの結晶が折り重なるようになってしまいました。それでも大きな塊になるだけで十分見ごたえがあるのですが,今年はあえて「単結晶」です。
沸騰に近い温度になると,ミョウバンは水100gに対して際限なく溶けます(90℃の水100gに2kg以上!?)。検索すればすぐに出てきますが,この「検索する語句をどうするか」を考えられるのが国語の力の一つだと思います。この再結晶をしていた時に気付いたのが,溶液内の濃度差による対流が発生することです。南極や北極の氷によって深海流ができていることを思わず想像してしまいました。ただ実験をするだけでなく,こういう副次的な発見があることも,実験の楽しさの一つです。
単結晶の作成は気長にしなければなりません。盆明けに再開します。なお,今日は都合により写真なしです。どちらも秋に行われる「文科系部活動展示発表」の折に展示する予定なので,学校関係者の方はぜひ見に来てください。そうでない方は,盆明けに写真を投稿する予定です。